22年ぶり仏艦入港
update 2004/10/16 10:53
フランス海軍のフリゲート艦「バンデミエール」(2600トン、ダミアン・ロルジュ艦長、90人乗り組み)が15日午前9時20分、函館港に入港、万代埠頭(ふとう)に接岸した。フランス軍艦の寄港は1982年以来、22年ぶり。入港目的は「親善交流」としており、20日まで停泊する。入港に反対し、函館港の軍港化を危ぐする市民団体などが埠頭に集合したが、大きな混乱はなかった。
午前8時半すぎ、函館港に姿を見せた同艦はグレーの船体を鈍く光らせ前進。タグボート2隻に押され船体を約90度回転、右舷を静かに接岸させた。
接岸後には歓迎式が行われ、海上自衛隊函館基地隊の伊藤正樹一等海佐が「各種交歓を通じ、日仏のきずなが強まることを期待したい」とあいさつ。ロルジュ艦長が「一層親交を深めていければ」と応じ、函館日仏協会の会員らから乗組員に花束が贈られた。
歓迎式後に函館市港湾空港部の渡辺宏身管理課長が「核兵器廃絶平和都市宣言」の文書をロルジュ艦長に手渡し、市の姿勢などを伝えた。同艦は20日に出港し、東京湾沖で行われる大量破壊兵器の「拡散防止構想」(PSI)のための合同阻止訓練に参加する。
万代埠頭は14、15両日と18―22日に、テロ防止を主眼とした改正SOLAS条約(海上人命安全条約)の対象となる中国商用船2隻が接岸するため、埠頭先端から約130メートル設置されたフェンス内が制限区域となった。フェンス出入り口には警備員が臨場し関係者以外は立ち入り禁止に。一般見学者の姿は少なかったが、全労連・函労会議など約50人がフェンスぎりぎりまで詰め寄り、軍艦を食い入るように見つめていた。
提供 - 函館新聞社
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