函館八幡宮でオオヤマざくら治療
update 2004/10/13 10:17
「元気になってね」―。函館市谷地頭町の函館八幡宮(中島敏幸宮司)の一角に植えられている樹齢100年(推定)のオオヤマザクラの治療が12日行われた。処置を終えた姿に関係者は「このままだと間もなく腐るところだったが、また花が咲く姿が見られる」と喜びを話していた。
木は9月の台風18号の強風で3分の2を残して幹の上部が折れてしまった。もともと木自体は腐りかけていたこともあり、根元から切り倒す計画だったが、同28日までに季節外れの花を咲かたことから一転、保存されることになった。
この日は4人の作業員が、ピートモスと呼ばれる短繊維約170リットルを木の内部に埋め込んだ。作業に当たった同市桔梗の樹木医、斎藤晶さん(69)によると「中には不定芽という根が生え、地面に伸びている。この根を保護し太くしてやることにより、木の腐敗が止まる。これであと20―30年は大丈夫でしょう」と話す。同宮禰宜(ねぎ)の土田紘司(60)は「切る予定が一転し有名になった桜だが、末永く花を咲かせてほしい」と笑顔で老木を見つめていた。
一方、同市港町の北大水産学部構内では冬桜が八分咲きになった。12日の最高気温は9月中旬並みの22・1度まで上がり、淡いピンクで小ぶりの花は穏やかな日差しを浴びていた。冬桜の開花は春と秋の2回あり、学生たちは「台風の塩害で周りの木の葉は茶褐色になり良い気分ではなかったが、この桜はいつも通り咲きうれしい気分になった」と見入っていた。
提供 - 函館新聞社
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