木古内国保病院改築/財政悪化で来年度以降に見送りも

update 2004/10/9 13:33

 【木古内】木古内町が本年度中に予定している木古内国保病院改築の基本設計が、来年度以降に先送りされる可能性が出てきた。町財政の悪化が主な要因。町は10月中に財政推計を議会に提出して意見を聞いた上で、11月にも今後の改築方針を決める。

 町は本年度予算に基本設計費約2300万円を計上。05年度に実施設計を済ませ、06年度に着工、07年度完成を予定していた。

 このため、基本設計の発注は今秋にも行う予定だったが、近隣自治体との合併問題などに絡み、改築着手のよりどころとなる財政推計の試算が思うように進まずに難航。推計は10月中に議会側に提出し、庁内での議論を深めた上で結論を出すという。

 同病院は1973年に建設。鉄筋コンクリート造3階建てで、延べ床面積4464平方メートル。築後から30年以上が経過しており、改築により医療体制の高度化を目指す。改築後の構想は、鉄筋コンクリート造4階建て、延べ床面積7000平方メートル。1階が外来棟、2階が管理棟、3・4階を病棟として利用する方針。

 町は今月、建設費20億円規模となる、介護老人保健施設と公営住宅の複合施設の建設に着手。大型事業を複数抱え、町内にはひっ迫する町財政を危ぐする声も強い。(阿部里子)

提供 - 函館新聞社



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