市が広域連合のごみ受け入れ/事務レベルで基本合意

update 2004/10/8 10:15

 渡島廃棄物処理広域連合(連合長・海老澤順三上磯町長)が、函館市に可燃ごみの焼却受け入れを要請していた問題で、両者が来年度からの受け入れ開始について、事務レベルで基本合意に達していたことが7日、分かった。これに伴い、同連合は焼却施設「クリーンおしま」(上磯町館野)の維持運営費について、函館市との合併に伴い脱退を表明している南茅部町に来年度以降、負担を求めない考えも示した。

 上磯町で同日、開かれた同連合の運営協議会で明らかになった。

 同連合は一部の可燃ごみが焼却できず、埋め立て処理を余儀なくされていることから7月、市にごみの受け入れを打診した。これに対し、市は日乃出清掃工場に焼却量の余力があることに加え、近隣自治体からの要請に配慮し、9月に受け入れ方針を固めた。

 受け入れ開始時期は来年4月で、期間は5年前後を想定している。年間に持ち込まれるごみは約5000トンで、両者が後日、委託契約を結ぶ見込み。委託料は市が現在、市民に処理費用全般の4分の1、1リットル当たり2円の負担を求めていることから、それ以上の水準となる公算が大きい。

 委託で問題となる分別の違いは、市が不燃としている衣類や一部のプラスチック類が可燃であること。このため来年度からは可燃として扱うことも検討中で、分別方法が統一される可能性も出てきた。

 また、同連合は南茅部町の維持運営費について、「ごみ受け入れでの市の配慮を重く受け止めたい」(高谷寿峰同連合助役)とし、来年度から13年間で合計約2億6000万円に上る負担金を求めないこととした。

 同連合は焼却施設の処理能力が予想より低く、加盟自治体の一部でごみ排出量が計画を大幅に上回ったことなどから、焼却できないごみの扱いに苦慮、市に協力を求めていた。これと並行し、南茅部町が市と合併後、クリーンおしまへごみの持ち込みを停止することから、その後の同町の維持運営費負担について、3者が議論を続けていた。(阿部里子、奥山秀俊)

提供 - 函館新聞社



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