函館市内でサクラやツツジが季節外れの“狂い咲き”

update 2004/10/6 11:07

 函館八幡宮のオオヤマザクラに続き、函館市内のあちらこちらで季節外れのサクラやツツジが咲く珍現象が起きている。

 松陰町の通称「桜ケ丘通り」では、1本の木だけサクラの花が咲いている。人見町側の交差点から約40メートル、3本目の木に開花し、茶褐色の枯れ葉交じりの枝に淡いピンクの花をいくつか咲かせている。また、柳町の函館東高校近くのサクラの木でも開花が確認されている。

 一方、八幡町の道教育大函館校の敷地内にある厚生会館前の花壇では、赤いツツジの花が咲き乱れている。また、函館八幡宮内では、モミジやイチョウの木に芽がついたとの情報もある。

 函館市桔梗町の樹木医、斎藤晶さんは「9月8日の台風18号で急激に葉が脱落、何かの刺激を受けて、樹木のホルモンバランスに影響を与えたのでは」とみている。

 サクラなどの生態に詳しい道教育大函館校非常勤講師の浅利政俊さんの見解も同様で、「これから11月にかけて市内や近郊で、バラ科のスモモ、ウメ、ナシ、ハマナス、モクセイ科のライラックやレンギョウなどにも“狂い咲き”が起きる可能性がある」と指摘。ただ“狂い咲き”は植物にとって、次年度の生命活動への衰退要素になるといい、「迷惑千万な塩風台風であることは間違いない」と話している。

提供 - 函館新聞社



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