市、台風18号の検証中/窓口職員からメモ書き募る

update 2004/10/4 10:04

 函館市は、9月8日の台風18号の災害対策や被災した市民の対応にかかわった職員から、気付いたことを記した「メモ書き」を募っている。今後の災害対策に生かす教訓や体制づくりに生かすヒントを得るためで、「できるだけ記憶の新しいうちに作業を進めたい」(総務部)としている。

 対象となる職員は総務、土木、都市建設、環境、市民、福祉、商工観光、財務の各部と教育委員会、消防、水道局の11部局。これらの職員は、9月9日に設置した「相談窓口」の業務に従事しており、市民からの要望、苦情に直接接している。また、これら11部局には、組織として気付いたことも総務部に連絡するよう求めている。

 同台風では、近年に例のない強風が吹き荒れ、家屋の屋根が吹き飛んだり、樹木が倒れたりする被害が続発。さらに長時間にわたる停電もあり、マンションなどの共同住宅で給水ポンプが停止するトラブルも発生した。農作物も強風と塩害で生育への影響が出ている。

 こうした中、独り暮らしの高齢者、自由に動けない病人や身体障害者ら、災害弱者に対する広報・ケア体制が十分だったかどうかを検証する必要もあり、メモ書きを募っている。内容は「どんな小さなことでもいいから、気付いたことを書いてもらっている」(同)といい、自由に意見するため匿名でも提出できる。

 寄せられた意見、感想は集約した後、総括としてまとめる。同部は「まだ集計途中の被害状況とともに、できるだけ早い時期に取りまとめたい」と話している。(吉良 敦)

提供 - 函館新聞社



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