オーストラリアの軍艦、函館港寄港中止

update 2004/10/1 10:12

 函館港入港を予定していたオーストラリア海軍の補給艦「ウエストラリア」(2万761トン、P・J・スタフォード艦長)とフリゲート艦「アルンタ」(2600トン、W・ベアストー艦長)が寄港を中止したことが30日、分かった。

 関係者によると、両艦は10月下旬に東京湾沖で実施する大量破壊兵器の「拡散防止構想」(PSI)の海上訓練に参加する目的で、来日する予定。親善交流のため、函館港にはウエストラリアが8―12日、アルンタが8―13日に入港する計画だった。

 外務省から函館市などに30日、寄港中止の連絡が入ったという。オーストラリアでの海上訓練の日程の都合で、直接、東京・晴海港に向かう。

 両艦の函館港入港がなくなったことで、PSIにかかわる寄港は、15日のフランス海軍のフリゲート艦「バンデミエール」(2950トン、ダミアン・ロルジュ艦長、86人乗り組み)1隻となった。

 また、仏艦の函館港入港をめぐり、市民団体「非核・平和函館市民条例を実現する会」(水山修司代表)は30日、フランス政府の文書による非核証明を求める要請文を、井上博司函館市長あてに提出した。

 要請文では核兵器や劣化ウラン弾の搭載を危ぐし、函館港の軍港化への懸念があると指摘。非核証明書の提示を求め、安易な入港は認めないと、主張している。

 この日は同会のメンバーが函館市役所を訪れ、里見滋港湾空港部長らに要請文を手渡した。

 同艦は15日午前9時に市内万代ふ頭に接岸し、20日まで係留する予定。市は「来函はあくまで親善交流のため」と説明している。

提供 - 函館新聞社



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