元保育士のはしみゆかさんがエッセー出版
update 2004/9/29 10:11
【上ノ国】上ノ国町で30年間、保育士を務めた、はしみゆかさん(ペンネーム)が、自然と触れ合いながら成長する4人の園児の姿を描いたエッセー「あひるのがーきち」を、新風舎(東京)から出版した。テレビゲームやパソコンなど、子供たちが屋内での遊びに熱中する中で、はしみさんは「子供たちには自然の中で五感を使って思い切り遊んでほしい。子育てや自然との触れ合いを見直すきっかけになれば」と話している。
エッセーは、保育園で飼育していたアヒルの「がーきち」の愛情あふれる視線を通じて、運動会や磯遊びなどのエピソードを織り交ぜ、自然に親しみながら、子供たちが伸び伸びと成長する姿を描いた。挿絵は、園児が描いた絵をそのまま使った。はしみさんのペンネームも、今は小学5年生になった園児4人の名前にちなんだものという。
冬のノリ摘みを描いた場面では、「いわのりを たたいたり すいたり(中略)できたときは とっても うれしそうだったよ」と、「がーきち」の言葉を借りて、ほのぼのとした優しいタッチで保育園の四季折々を紹介。4人の卒園直前には「ねんちょうさん がんばれ。もうすぐ いちねんせいになるんだね うれしいけど やっぱりさびしいな」とも。
保育士時代のはしみさんは、園庭での泥遊びや畑作り、海・山でのレクリエーションなど、子供たちと自然との触れ合いを大切にしてきた。だが、最近の若い保護者には「汚い」「危ない」と、野外での遊びを敬遠する傾向が広がっていることを実感した。
はしみさんは「普通の言葉では思いがうまく伝えられないと感じて出版を思い立った。若いお父さん、お母さんや、これから子供を持つ人たちにもぜひ読んでほしい」と話している。
B6判、23ページ。定価525円。10月1日から江差町中歌町199の万年屋書店TEL01395・2・0112で販売する。
提供 - 函館新聞社
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