基準地価、市商業地13年連続下落

update 2004/9/22 10:11

 道は21日、7月1日現在の基準地価(地価調査)結果を発表した。渡島、桧山両管内の商業地、住宅地とも上昇はなかった。函館市の商業地は、1平方メートル当たりの平均地価が8万5700円で、前年より4・9%下がった。13年連続の下落となったが、下げ幅は前年より4・3ポイント縮小した。住宅地は6万1700円で、前年より5・0%下がり、下落幅は7年連続で拡大した。函館市周辺3町(上磯、大野、七飯)でも、商業地、住宅地の下落傾向は続き、下げ幅も広がった。

 渡島管内(17市町村)は124地点で調査。地価は114地点で下落、9地点で横ばいだった。1地点の選定替えがあった。桧山管内(10町村)は44地点で、下落が36地点、横ばいが7地点、選定替えは1地点。全道(212市町村)では1605地点で調査が行われた。

 函館市内の商業地は、平均地価が最高値をつけた1991年(76万3400円)の10分の1近くまで下落。23年ぶりに10万円台を切った昨年よりもさらに下がった。本町や梁川町など中心商業地の下落が目立ち、下げ幅は9%台だった。渡島支庁は景気低迷のほか、郊外の大型店に客足が向かっていることなどが影響したとみている。

 住宅地は、下落幅は前年より0・6ポイント拡大した。下落率は前年比5・0%で、5%台の下げ幅は92年の5・5%以来。特に、高岡町、日吉町、湯浜町などの下落が目立った。渡島支庁は、価格水準の高い住宅地需要の減退を理由に挙げている。

 函館市周辺3町をみると、商業地は上磯町の下落率が6・3%と最大で、下落幅は昨年より1・0ポイント拡大。下落幅は大野町1・3ポイント、七飯町1・2ポイントだった。平均地価は上磯町が6万7500円で最も高く、七飯町4万5000円、大野町3万9500円と続いた。

 住宅地も上磯町の下落率が4・3%と最大で、下落幅は昨年より1・2ポイント拡大した。下落幅は大野町2・5ポイント、七飯町1・2ポイント。平均地価は上磯町4万1300円、七飯町2万9100円、大野町2万2100円だった。

 桧山管内では、商業地は下落率が2・3%で、下落幅は前年より1・2ポイント縮小した。平均地価は2万2900円。調査した10地点中、選定替えした地点以外の9地点で、最大4・6%下落した。桧山支庁は、地域経済の低迷を反映した、と分析する。

 住宅地は下落率が1・3%で、下げ幅は0・8ポイント。平均地価は1万1900円だった。下水道整備が進み、昨年、地価が上がった上ノ国町の調査地なども横ばいとなった。

 【基準地価】国土利用法に基づき都道府県が7月1日時点で調査した土地の価格。国土交通省が1月1日時点で評価する「公示価格」とともに、公共工事の土地取得価格や固定資産税・相続税算定の目安になる。

提供 - 函館新聞社



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