市より一層の発展願い「江差追分節記念碑」除幕

update 2004/9/18 10:08

 【江差】江差追分の発展を願う「江差追分節記念碑」の除幕式が17日、建立を提唱した、江差町名誉町民の本田義一元町長(90)ら約150人が参加して、中歌町の江差追分会館前庭で行われた。

 除幕式で、江差追分会会長の濱谷一治町長は「江差のような小さな町が全国に知られているのは追分という財産のおかげ。発祥の地に記念碑が完成したことを契機に、一層の隆盛に努めたい」と式辞を述べた。

 平沼栄二檜山支庁長は「江差追分は、この碑とともに『民謡の王様』として世界の人に愛されるだろう」とあいさつ。飯田隆一町議会議長も「先人が追分の歌詞に託した望郷の思いを大切に、今後も普及発展に力を尽くしたい」と決意を述べた。

 建立を提唱した本田氏は、1966年から4期16年にわたり町長を務めた。任期中は江差追分会の発展、江差追分会館の建設などに貢献。江差追分を全国に広げた功績から「追分町長」と呼ばれ、親しまれた。式典に参加した本田氏は「感慨無量です」と目を細めながら、巨大な石碑を見上げていた。

 記念碑は高さ3・6メートル、幅2・6メートル。日高管内平取町産の石英系天然石を使用。重量は約35d。町内の書家・岩佐宏洞氏が筆を執った「鴎の鳴く音に ふと目をさまし あれが蝦夷地の 山かいな」という、本歌(ほんうた)の歌詞を刻んだ。

 記念碑は、本田氏が「江差追分の隆盛を念願した顕彰碑を建立してほしい」と、同町に100万円を寄付。4月の江差追分会総会で、建立を決定した。総工費は約592万円。全国の追分会支部や町内外から多くの寄付が寄せられた。

提供 - 函館新聞社



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