ワン・ニャンレスキュー、保護巡り対応悩む
update 2004/9/17 10:13
多くの動物たちの命を救っているボランティア団体「函館ワン・ニャンレスキュー」(HAWN)が、保護をめぐり、対応に苦悩している。同団体が救助の対象とするのは、函館市内の野犬抑留所に持ち込まれ、拘留期限が切れた処分寸前の動物たち。だが、「子どもが産まれすぎて」などの理由で同団体に引き取りを求める声も多く、飼い主がHAWNに抱くイメージと「ずれ」が生じつつある。
9月5日、函館自動車学校(市内川原町)で開かれたHAWN主催のペットフェア。大勢の市民らでにぎわいを見せ、多くの子犬や子猫の引き取り先が次々に決まった。だが、開場前の残念な出来事に、メンバーは素直に喜べない。
イベント開催を“狙い”、会場入り口付近に段ボール箱に入った子猫1匹が置かれていたという。箱には「レスキューへ 捨て猫です」とだけ記してあった。子猫はフェアに出され、新たな飼い主のもとに無事引き取られた。
「助けられる命があるなら、もちろん救いたい」。―。メンバーの心とは裏腹に、活動には限界もある。救助した動物たちは代表の自宅で世話し、活動費は善意の寄付とフリーマーケットの売り上げのみ。
メンバーの1人は「飼いきれなくなり捨てるというのではなく、避妊や去勢をするのもひとつの手だてなのに…」と顔を曇らせる。飼い主の理由で捨てられる動物たちが、一番の「被害者」であることだけは否めない。心の葛藤(かっとう)を抱えながら、HAWNの厳しい活動が続いている。
提供 - 函館新聞社
ご注意:
●掲載している各種情報は、著作権者の権利を侵さないよう配慮の上掲載されるか、又は、各情報提供元の承諾の元に掲載されています。情報の閲覧及び利用については「免責事項」をよくお読み頂いた上で、承諾の上行って下さい。
●掲載中の情報の中には現在有効ではない情報が含まれる場合があります。内容についてはよくご確認下さい。