函西セーフティーメール、登録者数伸び悩む
update 2004/9/15 10:05
道内の各警察署に先駆け、函館西防犯協会(北西明会長)と函館西署が導入した犯罪情報メールサービス「函西セーフティーメール・ネットワーク」が、開設から半年を迎えた。全国でも「新しい形」の防犯対策である一方で、登録者は約500人で伸び悩むなど課題も多い。高齢社会に対応するため、行方不明のお年寄りを保護する連絡網「SOSネットワーク」との連携も視野に入れ、一層の地域の安全と登録者増を図る構えだ。
個人の携帯電話や同署管内のすべての小中高校などのメールアドレスに犯罪情報をいち早く送信するのが同メールシステムの仕組み。これまでに発信した情報は計46件で、内訳は強盗などの事件が21件、不審者情報が11件、「おれおれ詐欺」事件などの知能犯が11件などとなっている。
8月27日に同署管内の女性が229万円をだまし取られた、おれおれ詐欺事件では、警察官を装う犯行の手口を詳しく説明。不審な電話をすぐに信用せずに家族などに必ず確認を取るよう、被害の抑止も呼び掛ける。「メールを見て、注意するようになった」という声もあり、同署は確かな手応えを感じている。
半面、課題も少なくない。5月の運用検討会議で登録者から「登録方法があまり知られていない」「届いたメールに質問や返信はできるのか」との指摘が相次いだ。登録者は同月に400人を超えてからは足踏み状態。同署は「運用の趣旨の『安全・安心』のまちづくりを十分に理解してもらった上で、登録の拡大に努めたい」とし、防犯講話や同協会のホームページで告知しているが、厳しい状況は続いている。
打開策として検討しているのが、SOSネットワークの利用。同ネットワークは、痴呆の高齢者などが行方不明になった際、警察とタクシー会社・警備会社などが連携し、捜索に当たる制度。同メールシステムの登録者に行方不明者の情報を配信し、同メールシステム自体の登録者増も狙う。同署は「見直しを図りながら、より市民の生活に役立つ制度にしていきたい」と意気込んでいる。
登録希望者は、函館西署рS2・0110。または、氏名・住所・メールアドレスを明記し、同協会ファクス42・0014。ホームページは、http://www.hakodate.or.jp/hakonishi/
提供 - 函館新聞社
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