台風18号/塩害の影響で停電5800戸、電線から火花相次ぐ

update 2004/9/14 10:12

 台風18号の通過から6日目を迎えた13日、道南では強風で電線に付着した塩分が雨で溶け出し漏電、各地で停電などの被害が相次いだ。台風の影響による停電は12日夜にいったん全面復旧したものの、13日には渡島管内で延べ5842戸が停電。同日午後9時ごろ、完全復旧した。函館市消防本部は午後11時までに、電線で火花が散っているのを31件確認している。函館市電は塩害で2本運休した。台風被害の復旧作業中に市職員が交通事故に遭うなど、暴風の衝撃がいまだ尾を引いている。

 北電函館支店によると、12日午後8時50分ごろ、台風の影響による停電で、最後まで残っていた七飯町東大沼に電気が流れ、すべて復旧。だが、13日に函館市西部地区や七飯町大川など5842戸が、塩害による高圧線の断線で再び停電した。

 函館市内では電線の引き込み線から火花が散る現象も相次ぎ、同支店や市消防本部などが復旧作業に追われた。同支店は「塩分のせいで帯電しやすい状況になり、絶縁用のセラミック製器具周辺から水が染みこみ漏電した」と分析している。

 一方、函館市電は青柳町―末広町間と、千歳町停留所で、車両屋根部分にある集電装置のパンタグラフの台座から煙が上がり、2本の運行を取りやめた。市交通局によると、台風18号の強風で付着した塩分が雨で溶け出し、パンタグラフの台座を固定する鉄製のボルトに電気が流れ、プラスチック製の台座を溶かしたとみられる。

 車両には合わせて約30人が乗っていたが、けが人などはなく、いずれも後続車両へ乗り換え。車両とともに、後続車両に押され、駒場車庫に戻った。同局運輸課は「台風の後、全車両の洗浄をしたが、一部に塩が残っていたようだ。予想外のことだったが、今後の事故防止の参考にしたい」と話している。

 また、同日午後2時5分ごろ、函館市東山町174の市道で、同市東山町の無職女性(30)の軽乗用車が、台風で散乱した落ち葉の回収をしていた市の道路維持作業車に追突。市職員の男性2人が車両間に挟まれ、両足骨折などの重傷を負った。女性は左足打撲の軽傷。函館中央署が事故原因について調べている。

提供 - 函館新聞社



前のページにもどる   ニュースをもっと読む



ご注意:
●掲載している各種情報は、著作権者の権利を侵さないよう配慮の上掲載されるか、又は、各情報提供元の承諾の元に掲載されています。情報の閲覧及び利用については「免責事項」をよくお読み頂いた上で、承諾の上行って下さい。
●掲載中の情報の中には現在有効ではない情報が含まれる場合があります。内容についてはよくご確認下さい。

ページ先頭へ

e-HAKODATE .com
e-HAKODATEは、函館市道南の地域情報や函館地図、旅行観光情報、検索エンジンなど、函館道南のための地域ポータルサイトです