空自奥尻分屯基地 新型レーダー配備へ
update 2004/9/12 13:24
【奥尻】航空自衛隊奥尻分屯基地(奥尻町)で、日本周辺空域を飛行する航空機などを監視する、地上固定式警戒管制レーダーが旧式化していることに伴い、防衛庁は7日までに新型レーダーを同基地に配備する方針を固めた。早ければ年度内にも関連施設の建設工事に着手する。
同基地でのレーダー新設は、空自が全国で進めている「BADGE(バッジ)システム」やレーダー関連施設の近代化改修の一環。同システムは、日本周辺空域を飛行する航空機の探知・識別のほか、戦闘機などの管制をコンピューターで自動処理している。
札幌防衛施設局(札幌市)などによると、昨年度から建設予定地の測量作業などの建設準備が進んでおり、施設の建設工事期間は2年程度の予定。工期後半からはレーダー関連機器の設置作業も行われる。電波を発射するレーダーアンテナを保護するドーム以外の施設は、地下化も進められ、航空機やミサイルによる攻撃への耐久性が向上するという。
同庁では、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)が配備を進めているとされる、中距離弾道ミサイル「ノドン」や「テポドン」など、高速・高々度目標の探知・識別能力を持つ、新型レーダー「FPS―XX」の開発を進めている。
同レーダーは年度内にも実用試験を終え、日本海沿岸のレーダー基地4カ所程度に08年度以降、配備される計画で、同庁は、限定的な弾道ミサイル探知能力を持つ、新型レーダー「FPS―4」などの装備化も進めている。関係者によると、同基地にはこうした新型レーダーが配置される可能性が高いという。
同基地は、奥尻島最高峰の神威山(584メートル)一帯に位置する。52年に米空軍がレーダー基地を設置。59年に空自が引き継いだ。現在は北部航空警戒管制団(司令部・青森県)に所属する第29警戒隊などが配置されている。日本周辺空域に接近する航空機の監視、領空侵犯の可能性がある国籍不明機に警告する、空自機の管制などを任務としている。隊員数は約200人。
提供 - 函館新聞社
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