南茅部町長に細井氏当選、「前町長の路線を継承」

update 2004/8/30 10:43

 【南茅部】前町長の逮捕、辞職に伴う南茅部町長選挙は29日、投開票が行われ、新人で前町助役の細井徹氏(61)=無所属=が、418票の小差で新人の前町議、酒井鉄雄氏(63)=同=を破り、初当選を果たした。同町は12月に函館市など周辺4市町村との合併を控えており、細井氏の任期は約3カ月となる。

 一騎打ちとなった今回の選挙戦は、合併推進や漁業振興など両氏の政策に大きな違いはなく、町民が前町長の路線継承を望むか否かが争点となった。出馬表明の早かった酒井氏が着々と準備を進めたが、前町長の支持基盤を受け継いだ細井氏が競り勝った。

 同町尾札部の細井氏の選挙事務所には約150人が詰めかけた。開票開始から約1時間たった午後10時35分、「当選」の報が伝わると拍手がわいた。細井氏は、ミツ子夫人(58)とともに姿を見せ、支持者とともに万歳をした。細井氏は力強く「選挙戦では、市町村合併をわたしの手でやりたい、関係町村のリーダーとなって漁業振興を進めたい、と訴えてきた。前町長の諸政策すべてを継承していきたい」と述べた。

 出馬表明は18日。告示までわずかで、後援会を立ち上げることができなかった。支持する町議の一人は「厳しい選挙戦だったが、町民が最善の選択をしてくれた。前町長の諸政策が正しかったことが立証された」と振り返った。

 細井氏は30日午前、町役場で、町選管委員長から当選証書を受け取る。

 当日有権者数は5910人(男性2791人、女性3119人)で、投票者数は4929人。投票率は83・40%で、前回選挙(1999年)より6・57ポイント下回った。

提供 - 函館新聞社



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