テーオー小笠原株主総会/康正新社長を正式決定

update 2004/8/27 10:11

 木材・住宅販売、流通業のテーオー小笠原(函館市港町3)は26日、ホテルロイヤル柏木(同市柏木町1)で、株主総会と取締役会を開き、新社長に、小笠原康正副社長(48)を昇格する人事を正式に決めた。

 新体制は、小笠原正前社長(67)が代表権のない副会長に就き、康正氏の父で最高経営責任者(CEO)の金悦代表取締役(77)が取締役を退き、名誉会長に就任。康正氏と留任した孝会長(74)が代表権を持つ。

 株主総会後、金悦氏は「新体制で若返りを図った。尻をたたいて利益を増やすので、今後もご支援を」とあいさつ。康正氏は「社員らと一体になり、頑張っていきたい」と抱負を語った。


★「事業の拡大進める」〜新社長インタビュー

 創業者がCEOを離れ、世代交代が始まった道南の代表企業、テーオー小笠原。巨艦のかじ取りの一翼を委ねられた創業者の長男、小笠原康正新社長に、着任の感想や今後の展望を聞いた。

 ――就任した率直な感想は。

 相撲に例えると、横綱になった気持ち。大関は連敗しても降格するだけだが、横綱は引退しかない。社長が副社長になったという話は聞いたことがない。責任の重さを感じている。

 ――今後の営業戦略は。

 当社は複合企業。住宅、流通、木材の3部門がそれぞれ戦略を練っている。流通では、ホームセンター「イエローグローブ」の店舗展開を加速させ、7月にオープンした森町の複合商業施設のように集客力のある店舗を増やす。

 住宅は、今秋から売り出す北海道新幹線新函館駅予定地(大野町)そばの新造成地が目玉。木材は新たな商品開発が課題となっている。

 ――個人消費の落ち込みなど、経営を取り巻く環境は厳しい。方策は。

 どの業界にも勝ち組は存在する。「業界全体が冷え込んでいるから」は言い訳にはならない。それぞれの部門が地域トップになるべく、生き残り策を模索していく。

 当社は電柱と枕木販売から端を発し、50年間、新規参入を繰り返し、現在の形態となった。新しいことに挑戦する精神を受け継ぎ、事業拡大を進めていきたい。

提供 - 函館新聞社



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