片野美佐子さんが新道展協会賞に輝く

update 2004/8/27 10:10

 第49回新北海道美術協会展(新道展)で、同展会友の片野美佐子さん(53)=函館市上野町=が出品した油彩「楽しい街カド」が最高賞に当たる協会賞を受賞した。受賞作品は入選作品などを掲載した図録の表紙を飾り、片野さんは「周りの反響がすごくて驚いた。本当に光栄なこと」と素直に喜んでいる。

 受賞作は170センチ×160センチの大きさで、題材は片野さんがイメージしたという外国の街角。建物は黄色を基調に配色するなど、全体的に明るい雰囲気の作品となっている。「自分が行ってみたい。こんな街角があれば」という思いで描き、黄色の中にセルリアンブルーをさりげなく配したり、球体を散りばめるなど片野さんならではの感性を詰め込んだ。

 片野さんは1994年から市内の絵画教室に通い始めた。同展には96年から毎年応募しており、01年と03年に佳作に選ばれている。対象は街の風景や建物が多く、想像を膨らました作品が持ち味。もともと青を基調にした作風が多かったが、昨年秋から黄色を使った作風に挑戦。受賞作は新たな試みが遺憾無く発揮され、「最後まで楽しく描けた」という作品に仕上がった。

 28日には札幌で開かれる授賞式に出席。大勢の前であらためて喜びをかみしめることになる。片野さんは今回の受賞を励みに「今後も遊び心を出しながら描くことを楽しんでいきたい」と話している。

 同展の入賞・入選作と会員、会友作品を合わせた約260点は9月5日まで札幌市の札幌市民ギャラリーに展示されている。

 片野さん以外の入賞・入選は次の通り。(関係分、敬称略)

 ▽佳作賞=中埜渡美栄加、村瀬弘枝(以上函館市)

 ▽会員推挙=大塚富雄、高野弘子(以上函館市)

 ▽入選=奥田順子(上磯町)佐々木富士子(木古内町)江端康子、大塚富雄、片野美佐子、加藤卓司、北川宏、高田裕子、高野弘子、中埜渡美栄加、村瀬弘枝、和嶋和子(以上函館市)磯尾法秀(森町)

提供 - 函館新聞社



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