道警函本の上半期の刑法犯、前年比9・7%増

update 2004/8/24 10:11

 今年上半期(1―6月)に道警函館方面本部が認知した刑法犯は3862件だったことが、同本部のまとめで分かった。全国では127万7872件と前年同期を4・5%下回ったが、同本部管内は9・7%増と依然高い状態で推移。高齢者など弱者がターゲットとなる悪質な「おれおれ詐欺」事件なども頻発しており、厳しい状況が続いている。

 同本部管内の検挙件数は前年同期比39・3%増の893件、検挙者数は同48・5%増の582人。検挙率は同4・9ポイント増の23・1%となった。

 罪種別の発生件数は、殺人や強盗などの「重要犯罪」は20件で同25・0%増。強盗は10件とほぼ横ばいで、発生が後を絶たない。重要犯罪の検挙率は同6・2ポイント増の75・0%と上昇した。

 一方、おれおれ詐欺や架空請求事件などの多発を受け、知能犯は同38・3%増の65件となり、歯止めがかからない形だ。独り暮らしの高齢者などを狙うケースも多く、被害も数百万円に上るなど犯行はますますエスカレートしている。複雑・多様化する手口に対応するため、住民らへの未然防止の周知など、早急な対策が迫られている。

 窃盗犯の発生件数も3118件と前年の2829件を上回った。ただし、自動車盗やひったくりなど街頭犯罪は減少しており、函館中央、函館西両署と関係機関が今年からスタートした住民らに犯罪情報を電子メールで配信する取り組みなどが、抑止に効果を挙げてきているともいえそうだ。

提供 - 函館新聞社



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