記録的猛暑、市民の購買意欲に刺激
update 2004/8/23 10:19
各地で記録的な暑さだったこの夏は、市民の消費活動にも大きな変化を与えた。函館でも、エアコンやビールなどの夏物商品が好調な売れ行きを見せたほか、毎年減少していた売り上げを、5年前の数字に戻した氷店もあった。半面、購買力が夏物商品へシフトした分、売り上げが減少したとみられる商品もある。暑さがもたらした消費動向をみる。
■家電
ヤマダ電機テックランド函館店(亀田本町)では、エアコンや扇風機の販売台数が、前年比8倍に。機密性の高い家が増えていることからエアコンを設置する家庭は徐々に多くなっており、「土日など、2日間で300―400台が売れた週末もあり、ほかの店舗から商品をかき集めた」(同店)。また「働き疲れて家に帰っても暑くて寝られない」と、購入した人もいたという。同店によると、冷蔵庫も同4倍と良く売れたが、逆に洗濯機やパソコンなどが振るわず、「ボーナスを冷房器具の購入に充てたためでは」とみている。
■ビアガーデン
1981年の開設以来最高の売り上げとなり、現在も更新中なのは、ホテルテトラ(梁川町)。会社帰りのサラリーマンや家族連れなどでにぎわった。7月は来場者、売り上げともに同30%増。全200席がほぼ毎日満席の状態で、多い日は350人が訪れた。「生ビールの1日の消費量は20gたるで7―8つ。9月まで予約が入っている」と、一層の伸びに期待する。
■氷
大門や本町などの飲食店を中心に、市内全域に取引先を持つ、氷販売の川尻商店(松風町)は、ここ数年連続で前年を下回っていた夏の出荷量が同50%増になった。多い日は2トンを出荷し、「まだ景気が良かった5年前の数字に追いついたが、来年は天候次第」と複雑な心境。
■食事
スーパーなどでは、総菜などの売れ行きが好調だった。家での調理を控え、外食をする市民も増加した。とんかつ屋のかつ勝(亀田本町)の7月の来店客数は、同10%増の1万1000人。8月も同20%増を見込んでいる。同店は「暑さを乗り切る体力を付けようという人も多かったのでは」とみており、オープン以来、年5―6%ペースで下がり続けていた売り上げも「昨年比105%は固い」としている。
■衣料
棒二森屋(若松町)の夏物売り上げも同10%増と堅調。同店は「函館西武閉店の影響で客の取り込みに成功した部分もある」とみるが、7月は肌着なども好調だった。しかし、品ぞろえが秋物に移行する8月下旬になったが「日中は依然暑い日が続いているため、秋物の出足は鈍い」と、秋の訪れに期待している。
■汗対策
暑さと汗、日焼けの悩みは切り離せない。ツルハドラック函館白鳥店(白鳥町)では、抑汗剤や携帯用汗ふきシート、日焼け止めなどが同2倍の売り上げで、メーカー側の在庫がなくなるほど。ベビーパウダーなど、あせも対策商品、虫よけスプレーや殺虫剤も好調で、同店は「外に出る機会が多くなったためでは」と話している。
提供 - 函館新聞社
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