石崎八幡神社例大祭が開幕 「石崎奴行列」勇壮に

update 2004/8/19 10:03

 【上ノ国】上ノ国町石崎の石崎八幡神社例大祭が18日開幕し、江戸時代後期の1813(文化10年)年が始まりとされる、町指定有形民俗文化財の「石崎奴(いしざきやっこ)行列」が、勇壮に町内を練り歩いた。

 行列に参加したのは、地域住民でつくる石崎奴保存会(工藤秀人代表)の会員28人。長紋付き、手甲、脚半に、晒(さらし)をしめ縄のようにねじり上げた帯という伝統の奴姿で、先警護、長柄、はさみ箱の各組に分かれて巡行した。

 「ちょいとサーのサー、ホーホー」で始まる、ユニークなはやし言葉に合わせて、白・黒の熊毛で飾った長柄をかざし、独特の足運びで練り歩く「道中振り」を披露。大名行列を思わせる勇壮な行列に、沿道に詰めかけた住民が盛んな声援を送っていた。

 石崎奴行列は、八幡神社が新築された1813年、石崎の知行主・松前平角則忠が、ニシン漁の不振に落胆する民衆を元気付けようと、松前藩から奴行列の道具を譲り受け、祭礼を催したのが由来とされる。

 石崎地区では、地域経済を支えた上国鉱山(中外鉱山)が1986年に閉山。人口流出に伴い、奴行列の伝承も年々厳しくなっていた。休止期を挟み昨年、4年ぶりに復活した。(松浦 純)

提供 - 函館新聞社



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