猛暑による家畜の被害深刻、生産量に影響も

update 2004/8/14 14:17

 猛暑のため、道南の家畜が相次いで病死している。7月中旬から熱射病などにかかる家畜が急増し、8月中旬までに乳用牛6頭、鶏400羽余りが死んだ。生乳や鶏卵の生産量にも影響が出ており、農業関係者は「昨年が涼しかった分、今年の影響は大きい」としている。

 渡島、檜山両家畜保健衛生所によると、8月6日現在、熱射病・日射病にかかった乳用牛は20頭で、うち6頭が病死したり、弱って処分された。採卵用の鶏は412羽が発症し、すべてが死亡。肉用牛4頭、馬3頭も暑さにより体調不良を引き起こした。昨年、熱射病などにかかった家畜は、乳用牛5頭(うち2頭が死亡)と肉用牛1頭だけだった。

 炎暑は、生乳や鶏卵の生産量にも影を落としている。ホクレンが集計した道南の7月の生産乳量は、前年同月に比べ、渡島管内で2・2%、檜山管内で3・7%、それぞれ減少している。鶏卵は、出量が減っている上、サイズも総じて小ぶりという。ホクレン函館支所は「それぞれ品質はよい。が、暑さのため、家畜がmノを食べたり、水を飲むことができないため」とする。

 暑熱ストレスによる家畜の食欲や生産量の低下を防ぐため、両家畜保健衛生所は(1)放牧地に日陰の場所を確保する(2)牛舎(きゅう舎、豚舎など)内の換気を良くする(3)十分な水を与える―など、炎天下での健康管理に配慮するよう呼び掛けている。

 函館海洋気象台によると、今夏、函館で最高気温が25度を超えた「夏日」は7月が計17日、30度を上回った「真夏日」は4日。8月も猛暑は続き、12日までは連日25度を超え、真夏日はすでに4日を数えている。

提供 - 函館新聞社



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