函館どつくのグラウンド閉鎖、住民代替え地探しに困惑
update 2004/8/6 12:44
函館どつく(函館市弁天町)が所有する正門そばのグラウンドが7月、閉鎖された。同社が駐車場として転用するためで、すでに工事が始まっている。グラウンドは半世紀近くにわたり、地域に開放されてきた場。長く地域に親しまれてきただけに、練習場に活用してきた少年野球チームや、恒例行事の会場に使ってきた町会などは、これまでの開放に感謝しつつも代替地探しに頭を痛めている。
グラウンド跡地の広さは約8800平方メートルで戦後間もなく整備されたとみられる。当初は従業員のクラブ活動や昼休みの運動の場として整備したが、地域貢献の一環として、開放されていた。
駐車場への転換は、構内に散在していた従業員の乗用車約600台を集約するのが目的で、9月中旬には工事が完了する見通しだ。
7月上旬に閉鎖の知らせを聞いた住民らは「仕方ないこと」とあきらめの言葉を口にしながらも、困惑した様子。30数年、同グラウンドで汗を流してきた少年野球チーム「入舟クラブ」の佐々木幸二監督は「聞いた時はショックだったが、長い間貸していただいたので、感謝している」と心情を語る。ただ、同クラブは全道大会に4度出場した古豪だけに、練習を欠くことはできない。現在は、函館西小、中学校(同弥生町)のグラウンドを借り、やりくりしているという。
弁天町会では、老人クラブのゲートボール部がグラウンド閉鎖を機に解散の危機を迎えたほか、町会が毎年実施してきた運動会や花火大会の開催もままならない状況になった。佐藤実会長は「とても愛着のあるグラウンドで、子どもたちの歓声が聞こえてこなくなるのかと思うと寂しい」と漏らしていた。
提供 - 函館新聞社
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