中村薫さん歌集「風花」発行
update 2004/8/4 10:06
函館市西桔梗町の中村薫さん(70)がこのほど、初めての歌集「風花(かざばな)」を発行した。ここ10年ほどに作った短歌605首を収録したほか、自作の歌を書で表現した作品も写真で紹介している。
中村さんは、東洋大学在学中に短歌会に入って短歌を始め、1978年に北海道アララギ入会。故・杉本晃一さんに師事し、作歌に励んできた。
第1作目となる今回の歌集は、自身の古希を記念して500部を自費出版した。収録した605首は、月刊短歌誌「北海道アララギ」に取り上げられた歌の中から自選。年代を追ってテーマごと並べている。
微かなる声にて俳句を口遊む命終の際の父を思へり
暴れ技胸に託して筆握る一瞬の墨跡紙ににじめり
季節や日常生活、家族への思いなどを詠み込んでいるほか、俳人として活躍し、昨年亡くなった父、中村舟路(本名・浩)さんへ向けた鎮魂歌、書家としての一面が見える作品などがある。
潮玄書道会を主宰するなど、書雅号の中村朝山としても活動している中村さんは、自らの短歌を書で表現。歌集では、このうち6点を写真で収録し、タイトル文字「風花」も自ら筆をとっている。
中村さんは「これからも書に歌に励んでいきたい。短歌は近代詩文書の題材にはもってこい。来年は風花発刊記念展を開きたい。次は、喜寿に2作目の歌集を出すのが目標」と話している。
歌集は、定価2000円。問い合わせは、中村さんTEL49・3581。
提供 - 函館新聞社
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