大成 帆越山トンネルが開通

update 2004/8/4 10:05

 【大成】函館土現が整備を進めてきた、大成町富磯から同町太田を結ぶ、道道北桧山大成線の「帆越山トンネル」(全長1857メートル)が3日正午に供用開始した。車両の通行開始前には、地元の小学生や住民ら約150人が参加して「通り初め」が行われ、地域を挙げて開通を祝った。

 供用開始に先立つ開通式には、花田千賀志町長、平沼栄二桧山支庁長、山本克己函館土現所長らが出席した。

 花田町長は「孤立の日々が続いた太田地区住民の不安は筆舌に尽くしがたい。安全な道づくりがかなえられた喜びを決して忘れない」と式辞を述べた。山本所長は「3年7カ月の工事を終え、無事に開通を迎えられたことは喜び。今後も未整備区間で安全・安心な道づくりを進めたい」とあいさつした。

 テープカットに続き、トンネルを太田側から富磯側まで約30分かけて徒歩で通り抜けた。参加者は「随分便利になるよ」「冬の通行止めも無くなるね」と、笑顔で話しながら、真新しいトンネルに見入っていた。

 同トンネルは2000年度に整備に着手。総工費は約46億円。整備区間は、冬季の高波や落石に伴う通行止めが相次ぐ交通の難所だった。供用開始で、町役場から約15キロの距離がある太田地区(31戸・64人)や、山岳信仰の拠点で知られる太田神社などへのアクセスが大幅に改善された。

 同線では、道開発局が太田地区と北桧山町新成地区を結ぶ「北成トンネル」(全長約7キロ)を整備中。2006年度前後に完成する見通し。同区間は日本海沿岸で唯一の道路不通区間で、早期完成が期待されている。

提供 - 函館新聞社



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