主力の観光が低調、道南地方依然冷え込み続く

update 2004/7/31 10:12

 日本銀行函館支店は30日、6月の道南地方経済動向を発表した。主力の観光が国内ツアー客の減少により低調で、個人消費はアテネ五輪を控え、一部の家電が好調な売り上げだが、全体では冷え込んだまま。同支店は「道南の景気はなかなか底を打たず、依然厳しい状態」とみており、回復が進む全国との格差については「周回遅れが1・5周に広がった感」と説明している。

 観光の国内ツアー客減少は、函館空港発着便の減便が響いた上、沖縄などの南国に人気が集まったのが要因。函館空港の乗降客数は前年同月比7・6%減の20万2000人と2カ月連続で前年を下回った。ホテル(主要15社)も同4・4%減と前年割れ。主要観光施設は、函館山ロープウェイが天候に恵まれ同6・4%増だったが、五稜郭タワーは同9・4%減と落ち込んだ。

 その他、電子部品がデジタル家電や携帯電話向け部品の受注で、フル操業を維持。水産加工業(同7社)の売上高も同14・1%増と7カ月連続プラスで、苦戦が続く公共事業関連は同1・3%増と4カ月ぶりに前年を上回った。大型小売店(同10社)の売上高は、昨年8月の西武函館店閉店が尾を引いており同12・8%減。前年割れが12カ月続いている。

提供 - 函館新聞社



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