北海道遺産「五稜郭と四稜郭」など道南7件が2次審査クリア

update 2004/7/24 13:51

 北海道遺産構想推進協議会(事務局・札幌)は23日、北海道遺産第2回選定の最終候補72件を発表した。道南からは「五稜郭と四稜郭」(函館市)、「江差追分」(江差町)など7件が選ばれた。最終の3次選考は10月に開かれ、約25件が新たな遺産に加わる。

 このほかの5件は「函館西部地区の伝統的建物群」「北大水産学部資料館和船模型群」「函館の近代化技術遺産群」(以上函館市)、「追分ソーランライン」(渡島・檜山・後志支庁)、「開陽丸遺跡」(江差町)。

 第2回選定の応募総数は9107通、1311件。今年3月に開かれた1次選考で352件を選出、今月の2次選考で約5分の1に絞り込んだ。

 今後のスケジュールは、8―9月の同協議会委員による現地調査、地域住民の熱意と行動力などを踏まえ、10月下旬に最終選考作業を実施。理事会、総会を開催した上で第1回選定分と同数の25件(予定)を選び、計50件の北海道遺産が確定する。同協議会では「選定は今回で一区切りとし、今後はニーズや機運の盛り上がりなどを見極めた上で小規模な追加選定を行う」としている。

 「函館の近代化技術遺産群」で上下水道施設、函館漁港・船入Wヲ防波堤などを保存、活用をするべきとして推薦、応募した、函館産業遺産研究会の富岡由夫会長は「最終審査に進んだだけでも地域を盛り上げる力は十分にあると思う。町おこしにもつながる」と話している。

 北海道遺産構想は97年に堀達也・前知事が提唱。道内の自然、歴史、文化、産業など、次世代へ引き継ぐべき有形・無形の財産を選出し、地域や人づくり、観光促進、地域経済活性化などを図る。

 第1回選定分(2001年10月発表)では、道南から「函館山と砲台跡」「路面電車」(以上函館市)、「姥神大神宮渡御祭」(江差町)、「上ノ国の中世の館」(上ノ国町)、「福山城(松前城)と寺町」(松前町)、「内浦湾沿岸の縄文文化遺跡群」(南茅部町、伊達市など)の6件が選ばれている。(池田比佐史)

提供 - 函館新聞社



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