七飯・鹿部、合併を断念
update 2004/7/18 15:47
【七飯】鹿部町の松本豊勝町長は17日午後、七飯町役場を訪れ、同町との合併協議を断念する意向を水嶋清七飯町長に伝えた。16日の鹿部町議会市町村合併調査特別委員会(佐藤頼幸委員長)で、多くの議員が新市の名称問題などに絡み、七飯との合併に反対した結果を受けたもので、水嶋町長もこれを了承した。松本町長は「合併を進めたい気持ちは変わらないが、議会の考えを尊重した」としている。来年2月1日を目指した両町の合併は見送られ、22日に七飯町で開く法定協議会で、松本町長が合併協議解消の考えを表明する。
この日午後、鹿部から松本町長、川村茂助役、盛田鉄次町議会副議長が七飯町役場を訪れ、水嶋町長、田中邦夫助役、松田朝治町議会議長と会談した。
松本町長は会談で、16日の特別委の状況について「22日の法定協で審議する案件を話した後に退席し、議員のみの話し合いで決まった」と状況を報告した上で、「大多数の議員は合併を見合わせてほしいという意向だった」と説明した。
これに対し、水嶋町長は、法定協議会の委員間で、新市の名称問題に関して鹿部側が求める「大沼市」を受け入れる意向があったことを明らかにし、「あと1週間待ってほしかったが、決定したということなので仕方がない」と述べた。
また、盛田副議長は「話をしているうちにこじれてしまい、元のさやに戻るのは簡単ではない」と話し、特別委で「七飯市」と決議した七飯町議会への不信感が強まった結果であることを強調した。現在入院中の佐藤友一議長も、この結果を了承しているという。
22日の法定協議会では、松本町長が合併協議解消の意向を表明する。当日中の協議会解散については「昨年度の決算承認などの議案提出を予定している」(水嶋町長)などの理由から、見送られる方向だ。
両町は昨年9月、道南で最も早く法定協を設置。七飯が鹿部を吸収する「編入合併」を採用して市昇格を目指したが、新市の名称をめぐり「七飯市」とする七飯議会と、「大沼市」を推す鹿部議会との間で意見が対立。協議会は4月30日を最後に開かれていなかった。
協議会が解散した場合、道南での法定協解散は、ことし7月9日の桧山南部4町合併協議会(厚沢部町、江差町、乙部町、上ノ国町)に続く2例目となる。
提供 - 函館新聞社
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