町長逮捕で漁業の町に衝撃と不安

update 2004/7/17 10:10

 【南茅部】町長逮捕の報は16日、人口7300人の漁業のマチを衝撃とともに駆け抜けた。6期にわたり、町政のかじ取りを務めてきた飯田満容疑者(67)。函館市などとの市町村合併では渡島東部4町村のまとめ役となり、渡島町村会でも2年前から副会長を務めるなど、他の自治体からの信頼もあった。統率力の高さは一方で、一部町民に「強引な町政運営」と映る面もあった。12月の合併に大きな支障はないとみられるが、このまま「最後の町長」となる可能性は揺らいだ。

 町役場には午後5時45分ごろ、約20人の捜査員が家宅捜索に入り、関係書類などを押収。仕事を終えたばかりの職員たちが、戸惑いの表情を浮かべながら、対応に当たった。

 細井徹助役は「選挙の直後から、課長らが警察の事情聴取を受けていたことは知っていた。町長自身も職員が呼び出されているという話をしていたが、自身の関与については聞かされていなかった」と振り返る。

 その上で「選挙違反は本当に考えられないことだが、容疑が事実だとすれば遺憾。町民には大変、申し訳ない」と話した。

 町内に住む70代の漁業の男性は「水産振興に力を注いでくれた。合併後もマチの発展には欠かせない存在と考えていただけに、今後の影響が心配だ」と、不安な思いを口にした。

 一方で、別の50代の自営業の男性は「いつもマチの将来を決めるのは、町長をはじめとした役場や一部関係者だけ。それらを考えると町政の在り方には疑問を感じていた。事実だとしたら、今回の事件はそれらの悪い側面が噴出したのではないか」と語った。

 渡島町村会長の海老澤順三上磯町長は「副会長として、町村会の活動を支えてくれていた。まじめで立派な人だっただけに、ただ驚くばかりだ」と話していた。

提供 - 函館新聞社



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