障害者主人公の映画上映へ

update 2004/7/14 10:26

 障害者を主人公にした映画2作品の試写会と上映会が、福祉団体などの働きかけで、函館市内で相次いで開かれる。映画は、全盲の金メダリスト、河合純一さんの半生を描いた「夢追いかけて」と、義肢装具士を目指す聴覚障害女性と地雷で片足を失ったアフガニスタンの少女との交流を題材にした「アイ・ラヴ・ピース」。幅広い人に見てもらおうと主催者は、多くの来場を呼びかけている。

 映画「夢追いかけて」は、全盲でありながら公立中学校の社会科教諭となり、パラリンピックに水泳で3回出場、メダル14個を獲得を果たした河合さんの実話を描いている。映画には河合さん自身が出演、三浦友和、田中好子さんらが共演している。

 上映会は、函館映画鑑賞協会、手話通訳や障害者団体などが実行委員会(島信一朗委員長)を発足。「映画の良さを知ってもらい、活動に協力してもらおう」と、25日午後1時半から国立函館視力障害センター(湯川町1)で無料の試写会を開いた後、9月に上映会と花堂純次監督の講演を行う。

 上映会は、9月26日〈1〉午前11時半〈2〉午後3時〈3〉午後5時半の3回。午後1時40分には花堂監督の講演、同5時10分からは監督あいさつもある。映画は副音声と字幕付き、講演は手話通訳付き。チケットは、一般1400円(当日1600円)、学生・生徒、障害者・介助者800円。問い合わせは、函館映画鑑賞協会事務所(月・水・金の午後1時―午後4時半)TEL52・0193。

 「アイ・ラヴ・ピース」の上映会は、9月11日午後2時からと同午後6時半、同12日午後2時からの日程で、若松町33の市総合福祉センターで開かれる。

 同映画は、義肢装具士を目指す聴覚障害者の女性が、地雷で片足を失ったアフガニスタンの少女のために義足を製作していく物語。監督は大澤豊、撮影監督は岡崎宏三、主演は忍足亜希子さん。片足を失った実在するアフガニスタン人の少女も出演し、実際に少女の義足をつくりながらリアルタイムに映画を製作した。

 函館聴覚障害者協会や函館手話通訳問題研究会などがこのほど実行委員会を立ち上げ、上映会の準備を進めている。

 同実行委員会の藤原弘實委員長(函館聴覚障害協会会長)は、「映画を通し、多くの人が戦争の悲惨さを知り、障害者の問題や平和について考えるきっかけになれば」と話す。チケットの売り上げ金は来年6月に札幌で開かれる全国ろうあ者大会の運営費に当てる意向。前売りチケットは1200円(当日1500円)。問い合わせは同協会の藤原会長TEL21・3013(呼・野刈さん)。

提供 - 函館新聞社



前のページにもどる   ニュースをもっと読む



ご注意:
●掲載している各種情報は、著作権者の権利を侵さないよう配慮の上掲載されるか、又は、各情報提供元の承諾の元に掲載されています。情報の閲覧及び利用については「免責事項」をよくお読み頂いた上で、承諾の上行って下さい。
●掲載中の情報の中には現在有効ではない情報が含まれる場合があります。内容についてはよくご確認下さい。

ページ先頭へ

e-HAKODATE .com
e-HAKODATEは、函館市道南の地域情報や函館地図、旅行観光情報、検索エンジンなど、函館道南のための地域ポータルサイトです