参院道選挙区、保守・民主10万票弱で拮抗
update 2004/7/13 10:04
11日投開票された参院選道選挙区は、自民党現職の中川義雄氏と民主党現職の峰崎直樹氏が改選2議席を分け合った。渡島、桧山管内では公明党との選挙協力の強みを生かした中川氏が峰崎氏に約1万2000票差を付けトップ。峰崎氏は両管内27市町村中、25市町村で中川氏を下回る苦戦を強いられた。ただ、無所属新人の鈴木宗男氏が3万票以上獲得するなど、昨年11月の衆院選に続き保守票が分裂。民主党新人の西川将人氏が4万票を集める健闘をみせ、「民主」と「保守」のそれぞれの合計得票数は10万票弱で拮抗(きっこう)した。次期衆院選道8区の戦いを占ううえでも、重要な数字となりそうだ。
中川氏の渡島、桧山管内の得票は6万7466票。大票田函館市で3万902票、函館市を除く渡島管内で2万5788票、桧山管内で1万776票と、いずれもトップを奪った。2001年の参院選で自民党候補だった伊達忠一氏が両管内で獲得した8万6774票には及ばなかったものの、中川氏が出馬した6年前の参院選より、5000票近く上乗せした。
ただ、支持層が重なる鈴木氏が両管内で3万2327票を獲得。「支持基盤もなく逆風の中、これだけ集票できたのは大きい。次の選挙につながる」(鈴木氏陣営)。保守票が大きく割れる状況で、公明党の支援が中川氏の勝利を左右させた面は否めない。
峰崎氏は函館市で2万9874票を獲得。函館市を除く渡島管内で1万8963票、桧山管内で6181票を集め、全体で5万5018票だった。3年前の参院選で民主党候補だった小川勝也氏の6万2749票より、8000票近く目減り。公明党の支援を受けた6年前の自身の得票を約9200票下回った。
しかし、旧自由党系の西川氏が両管内で4万3820票を獲得し奮闘。函館市で当選した両氏に迫る2万5817票を集めるなど堂々と渡り合い、旧自由党から出馬した3年前の参院選から約3万票伸ばす善戦を演じた。
峰崎、西川両氏の合計得票は9万8838票。01年参院選の小川、西川両氏の合計得票を約2万2000票上回り、中川、鈴木両氏の保守系合計得票の9万9793票に肉薄する。民主党道南総支部の板倉一幸幹事長は「峰崎氏が組織票を固め、一般の有権者が西川氏に民主党への期待を寄せた。次の衆院選にもつながる」と意気盛んだ。
次期衆院選に自民党公認で出馬予定の佐藤健治・党道8区支部長は「鈴木氏への票の流出は予想の範ちゅう。だが、無党派層などを取り込まないと、わたしの選挙で民主党に太刀打ちできない」と危機感を募らせている。
二大政党制の荒波にのまれ、共産党新人の岡千陽氏の道南での得票は前回参院選並みの2万1229票。社民党新人の山内恵子氏は前回参院選から約6800票減らし、8350票、維新政党・新風新人の千代信人氏は1866票だった。
提供 - 函館新聞社
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