参院選道選挙区情勢「中川、峰崎氏」組織固め優位
update 2004/7/7 14:04
【札幌】第20回参院選は、11日の投開票日に向けて各候補が終盤の戦いに入った。道選挙区(改選数2)の情勢は、自民現職の中川義雄氏(66)と民主現職の峰崎直樹氏(59)が支持団体や労組などの組織票を固めて横一線でリード。これを民主新人、西川将人氏(35)、無所属新人、鈴木宗男氏(56)が追う展開で、共産新人の岡千陽氏(41)、社民新人の山内恵子氏(64)が続く構図となっている。投票率は、年金問題による政治不信で3年前の前回(58%)をやや下回り、50%台前半の見方が強まっている。
中川氏は農業団体の厚い支持や公明の推薦を受けて道内各地方に浸透、後援会組織の再編で札幌でも支持者を固めてきた。しかし年金問題では防戦を強いられ、「思った以上の逆風」(自民党道連)として、陣営は危機感を強めている。党本部が作製した年金改革と自衛隊の多国籍軍参加に理解を求めるパンフレットを配布、PR活動に懸命だ。
峰崎氏は連合北海道の支援で、労組による組織型選挙を展開。陣営では「票獲得に向けて支持者固めと票の上積みを急いでいる。今後は、投票への呼び掛けなども強化する」としている。与党の年金改革関連法案の強行採決で、世論の流れは追い風とみて小泉政権への批判を強めている。
西川氏は出馬表明が5月中旬で出遅れたが、「公示後は知名度が高まり上向いてきた」と陣営は意気込む。7候補で最年少の若さをアピールし、札幌や地元旭川などの都市部の無党派層への浸透を図っている。9日には民主党の小沢一郎氏が応援で札幌入りし、保守層にアプローチする。
鈴木氏は遊説に飛行機を利用するなどし、主要都市を一巡。八角親方(元横綱北勝海)をはじめ、歌手の松山千春さんらが応援に加わっている。衆院議員時代の地盤だった道東で一定の支持を集め、公明票も一部取り付けている。都市の無党派層にも浸透を進めるが、刑事事件の影響も無視できないとみられている。
党組織をバックにしている岡氏は、年金や自衛隊の憲法改正問題などで「自民と民主の違いがなくなってきた」として年金の財源などで独自案を訴えている。陣営は「対話した分、支持は広がる」と自信を見せている。法定ビラの配布は400万枚に上る予定。
山内氏は、有事関連法案に賛成し、年金改革で3党合意に至った民主党を批判、支持を徐々に広げている。名寄、旭川、北見などで個人演説会を開き、まずまずの反応を得ている。
無所属新人の千代信人氏(40)は、選挙戦前半に道東、道北を遊説し、支持を訴えた。
提供 - 函館新聞社
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