秋、冬にかけ高潮や異常潮に注意

update 2004/7/4 13:35

 函館海洋気象台はこのほど、これからの秋・冬にかけての潮位を発表した。気象庁によると、日本沿岸の海面水位はこの100年間で最も高く、年間を通して潮位の高い状態が続く夏以降は、高潮や異常潮などが発生する可能性が高くなるという。同気象台では浸水などの注意を呼び掛けている。

 日本各地の潮位は、夏から秋にかけて海水温が上昇し、秋から冬にかけては発達した低気圧が通過することなどから、この時期は年間を通して潮位が高くなる傾向がある。

 稚内、留萌、小樽、江差、根室、釧路、浦河、室蘭、函館、網走の10地点における道内の今後の月最高推算潮位(予想潮位)は、各地点で7月から8月にかけて高く、秋から冬にかけて再び上昇し10月以降も高くなる。太平洋側東部と見通し。

 このうち稚内、小樽、根室、釧路、函館、網走の6地点における、ことし1―5月の実測値は、各地点で月最高潮位が高く、特に2月はプラス12―36センチとほかの月より高かった。また、平均潮位もマイナス1センチからプラス11センチの幅で推移した。

 気象庁の調べでは、日本沿岸の海面水位は20年程度の周期で変動を繰り返しており、1980年の半ばからは上昇傾向をたどっている。平均的な水位はこの100年間では最も高い状況にあるという。

 これらを踏まえ、同気象台では、大潮の時期(満月、新月の前後)には満潮時の潮位がさらに高くなり、台風や発達した低気圧の影響で高潮や異常潮による潮位の上昇が重なると、浸水などの被害が発生する恐れがあるとしている。

 今年の満月は8月1日、8月30日、9月28日、10月28日、11月27日で、新月は7月12日、8月2816日、9月14日、10月14日、11月12日。

提供 - 函館新聞社



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