市立函館博物館『ペリー特別展』で勉強しよう

update 2004/7/2 10:33

 6月29日から市立函館博物館で始まった特別企画展「ペリー箱館来航150年」が面白い。日ごろ見ることのない資料約160点は、興味深く150年の歴史とロマンを感じさせる。小学校高学年の歴史にも登場し、子どもたちにとってもペリーを知る絶好の機会。そこで企画展の見どころを同博物館学芸員の保科智治さんに聞いた。

 企画展は6コーナーに分かれている。浦賀、横浜、下田、箱館と開港した4都市に関する資料を集めたコーナーのほか、今回の特徴の一つとして、自然科学の視点から1コーナーを設けた。

 保科さんによると、ペリー最大の目的は、条約の締結だったことは誰もが知っているが、もう一つ任務として、日本の動植物をアメリカに持ち帰って調査・研究するという目的もあったという。

 コーナーには、箱館では魚類のイトウや植物のキンギンボクの学名にペリーや国務省から派遣されたモロー博士の名前が付けられていることが記されている資料などを展示している。

 また、ペリーはワシントン記念塔に使用する石の収集も各地で実施しており、箱館では、通訳のウイリアムズが立待岬方面で赤い石を持ち帰ったという資料が残っている。保科さんは「実際に使われたかどうかは分かっていない」と話すが興味深い内容だ。

 このほか、船上での「エチオピアン・コンサート」の様子が描かれた黒船絵巻は、ペリーが松前藩を音楽などで応接し喜ばれた様子がうかがえ、当時のプログラムも展示。

 難しくなりがちな資料も、保科さんは「子どもでも興味を持ってもらえるように展示しました」と話し、大勢の来館を呼び掛けている。

 これからやってくる夏休みの自由研究の課題にもぴったり。そして、マチの歴史の原点ともいえるペリー来航について、知ることは何よりも楽しいことではないだろうか。

提供 - 函館新聞社



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