森・ネイパル森に新メニュー「炭焼き体験」

update 2004/6/30 10:04

 【森】ネイパル森(道立森少年自然の家、荻原政利所長)の体験メニューに、本年度から「炭焼き」が新たに加わった。同施設の協力団体「木族工房」(吉川満春会長)が作った窯を利用して行っており、2種類の窯を使い、通常で約1週間かかる一連の作業を一遍に体験できるのが特徴。同施設は「炭の優しさを学んで、子供たちが環境問題について考えるきっかけになれば」と話している。

 森町は全道一の木炭生産地として知られており、同施設のある駒ケ岳・赤井川地区にはいくつもの炭焼き窯があるなど盛ん。

 同施設が利用している窯は施設開所以来、木工クラフト体験などの材料を提供する「木族―」の有志が昨年整備したもので、「自然を使った体験を提供する施設として、利用させてもらえれば」という同施設の希望が一致した形だ。

 炭焼きは一般的に、原木を窯の横に立てかける「木まわし」から、焼いた炭を冷まして外に出す「窯出し」までに1週間ほどかかり、1日で体験するには適さない。このため「木族」では窯を2つ整備、一方の窯で体験の約1週間前に炭を作っておく。実際の体験日には片方で窯入れ、火入れ作業などを体験し、炭を作っておいた一方で窯出しをして、一連の作業を学ぶ。出来上がった炭は持ち帰りも可能だ。

 本年度はこれまで計4回利用があり、「子供によって興味・関心に違いはあるかもしれないが、貴重な体験でもあり、ほとんどの児童・生徒が積極的に取り組んでいる」と好評の様子。11月に行う主催事業「森からのおくりもの」シリーズでは、材料作りから窯出しまでの体験実施を検討している。

 体験は15人以上30人以下の団体を対象に受け付けており、1人2000円が必要。同施設では「木炭はにおいの吸収など燃料以外の効果もあり、環境問題を学ぶことにつながる。ぜひ体験を」とPRしている。問い合わせは同施設TEL01374・5・2110。

提供 - 函館新聞社



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