市との合併見送りで木古内町内に落胆の声

update 2004/6/25 10:45

 【木古内】函館市の井上博司市長が23日、木古内町との合併協議に応じない方針を示したことで24日、木古内町に落胆と不安の声が広がった。ただ、協議入りには困難が予想されただけに、冷めた見方も。町民は25日に予定している、函館市からの正式回答を注視している。

 「最後の切り札がこの結果で残念。もうどうにもならない。木古内はどこへ流れていくのか」―。50代の男性団体職員はうなだれ、マチの行く末を懸念した。

 ある町職員は「函館市に断られる可能性は、高いと思っていた。いまはまだ何も答えられない」と言葉少な。20代の女性介護ヘルパーは「(函館市の見送り方針を)いま初めて知った。木古内を受け入れてくれ、マチが良くなるなら、相手先はどこでもいい」と胸の内を語った。

 一方、JR木古内駅前で商店を営む女性は「飛び地で合併してもうまくいかないのは自明の理」と冷静に指摘。「町民の理解を得ずに合併協議を進めるなど、町長や町議会議員の責任は問われてしかるべき」と憤り、行政運営に疑問を投げ掛けた。

 大森伊佐緒町長は「函館市から協議について正式に話があったわけではなく、いまはコメントする段階にない」と、あくまで25日の結果を待つ姿勢。町議会市町村合併調査特別委員会の吉田忠義委員長は「今後の方針は委員の意見を聞いてから」とし、7月5日にも同特別委を開くことを明らかにした。

提供 - 函館新聞社



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