3月決算・函館、渡島信金2期ぶり黒字

update 2004/6/25 10:44

 函館、渡島、江差の道南3信金の2004年3月期決算が24日、出そろった。函館と渡島は、減収増益で、当期(最終)損益が2期ぶりに黒字転換。江差は増収増益となった。3信金ともに本業のもうけを示す業務純益を大幅に伸ばした。不良債権も圧縮しており、利益を確保している。

■函館信金

 売上高にあたる経常収益が前期比4・4%減の28億9800万円で、業務純益が同2・3倍の4億8700万円。経常損益は、前期の16億7200万円の赤字から、1億7100万円の黒字となった。当期損益は、同2・0倍の8800万円。前期に多額の評価損を抱えた株式などを一括売却処理したため、赤字決算だったが、当期は例年並みの水準に回復したという。

 不良債権額(金融再生法ベース)は同1・9%減の74億3000万円で、経営の健全性を示す自己資本比率は同0・52ポイント増の7・91%。預金残高は同1・5%減の1161億1400万円で、貸出金は同1・4%増の748億5400万円だった。

■渡島信金

 経常収益が同1・4%減の25億500万円で、業務純益が同2・4倍の8億8900万円。経常損益は同2・3倍の2億8600万円、当期損益は4億1600万円と黒字回復した。預金が初めて1000億円を突破し、同4・4%増の1041億400万円に上った。

 個人向けの定期預金や住宅のローンが伸びたことなどが好調の要因。不良債権額は同6・5%減の81億7500万円で、自己資本比率は同0・14ポイント増の14・22%だった。貸出金は同5・1%増の730億2300万円。

■江差信金

 経常利益が同2・9倍の5億3700万円、業務純益が、貸出金利息の増収や有価証券売却益をなどで、同38・6%増の9億7400万円を計上。当期利益は同2・7倍の3億3000万円と大きく伸びた。

 北洋銀行福島支店の撤退に伴い、同信金に預金や貸出金がシフト。新たに福島町の指定金融機関の業務を受託したこともあり、預金残高は同2・48%増の1312億8200万円。貸出金残高は同1・89%増の787億7000万円に上った。

 自己資本比率は同0・02ポイント増の20・39%。不良債権は同29・2%減の30億6000万円と他の2信金より、大きく減らした。

提供 - 函館新聞社



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