木古内町との合併見送り/飛び地で一体感保てず

update 2004/6/24 10:20

 函館市の井上博司市長は23日、木古内町からの合併協議の申し入れを受け入れない考えを、市議会各会派に伝えた。飛び地や厳しい財政事情など課題が多く、現時点で合併は困難と判断。議会側の了解が得られれば、25日の定例市議会閉会後、木古内町に回答する。道南の初の「飛び地合併」は見送られる見通しとなった。

 井上市長は道南の中核都市としての立場から、木古内町との合併協議を前向きに検討してきたが、厳しい財政事情に加え、飛び地で住民の一体感が保てないと判断。23日の市議会各派代表者会議で、「現時点での合併は困難」との意向を表明し、各会派に同意を求めた。

 函館市にとって木古内町との合併で利点は、政令指定都市に準じた権限を持てる「中核市」移行の指定要件「30万人以上」が確保できる程度。12月に合併する戸井町、恵山町、椴法華村、南茅部町と同様な「海」をキーワードにしたマチづくりは描きにくく、市民を納得させるだけの理由を見いだせなかったことも、決断を方向付けたようだ。

 各会派は井上市長の意向を持ち帰り協議するとし、25日の定例会本会議終了後に各派代表者会議を開き、結論を出す。市議会内は木古内町との合併協議に慎重な意見が占めており、おおむね同意するとみられる。

 市議会の了解が得られれば、同日午後、西尾正範助役が木古内町役場に大森伊佐緒町長を訪ね、合併協議に応じられないことを伝える。続いて、西尾助役が函館市役所で記者会見し、正式発表する運びだ。

 木古内町は隣接する上磯町、知内町などに合併協議を断られた末、3月3日に函館市に協議入りを要請。函館市に断られれば、当面新たな合併相手は見当たらず、単独での生き残りを模索するなど難しい選択を迫られそうだ。

提供 - 函館新聞社



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