リニューアルから1年、函館駅は人の集う場に。

update 2004/6/19 10:21

 JR函館駅の新駅舎がオープンし、21日で1年がたつ。駅舎が“人が集う場”に変ぼうし、隣接する函館朝市との連携も強化。大手ビジネスホテルの進出も始まり、同駅周辺の再生への期待も日増しに高まっている。だが、大門地区は駅前広場の整備工事の影響に加え、地域の停滞と相まって、人の流れはいまひとつ。駅を中心に2つの商店街が明暗を分けている。

 開業効果について、JR北海道函館支社は「乗客数は発券ベースで1日平均8000人。旧駅舎時代とほぼ横ばいだが、何よりも市民が来るようになった」と説明。多目的ホール「イカすホール」も一日1000人近くが訪れ、駅内の商業施設も、各テナントの売り上げが全体で3割増になったという。

 さらに、朝市との提携も強化し、列車と朝市での食事をセットにするなど、さまざまな商品を企画。青森を中心に好評を博している。関係が深まった函館朝市協同組合連合会は「駅から歩いて来る人の数は2割増。人が途切れるということがなくなった」ともろ手を挙げて喜んでいる。

 一方で物足りなさを感じているのが大門地区の商店主。6月1日から、駅前広場内の新バスターミナルが供用を開始したが、工事は来年3月まで続く予定。駅の出入り口は駅前広場と朝市に面した2カ所のうち、多くの人が朝市側を利用しているため、大門地区の商店主にとり、不利な状況だ。

 ある婦人用品店の店主は「客足、客層とも、全く変化なし。こちらに人が流れてこない」と朝市の活気を横目に不満を漏らす。函館都心商店街振興組合は「空き店舗が、約25カ所埋まるなど一部に明るい兆しも見えるが、売り上げ面で好転はない」と断言。「駅内テナントは組合に入っていないので、協力は難しい」と一線を画す。

 駅前広場の整備が完了すると、ベンチや花壇が並び、憩いの場となる。大門地区では、屋台村「ひかりの屋台」が来年開業する予定で、人の流れは再び大きく変わり、現状が逆転する可能性もある。その時、両商店街がどういう対応をするか、注目されている。

提供 - 函館新聞社



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