教育大学創立90周年記念式典・講演会

update 2004/6/14 10:06

 道教育大学函館校の創立90周年記念式典が12日、ホテル函館ロイヤルで開かれた。現・元職員をはじめ同窓会「夕陽会」のメンバーら合わせて約300人が出席し、節目の年を祝った。

 同校は1914(大正3)年に道函館師範学校として開校。教員養成を中心に高等教育機関の中核として道南教育界をリードしてきた。

 式典では奥田亨副学長(函館校担当)が式辞の中で、現在進められている大学改革について触れ「改革は歴史的な大きな転換が図られる。90年の歴史を考え、いろいろな意見をもらいながら広い視野で大学作りをしたい」と語った。村山紀昭学長は「函館校は教育大学5校(キャンパス)で欠くことのできない大学の一翼となると確信している」とあいさつした。

 来賓として函館市の井上博司市長は「知の時代に大学に対する期待は大きい。連携を深めながら大学とともに函館市の未来を築いていきたい」と述べた。

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 式典の前には記念講演会を開催。テレビのコメンテーターなどでも活躍する劇作家の平田オリザ氏が「対話の時代に向けて」と題して講演した。

 平田氏は現代を「価値観がばらばらで自分の判断と責任で生きていく厳しい時代」と指摘。その上で、社会性を持った人間が生きていく際には「価値観をすり合わせていくことが必要で、それが対話型社会である」と述べた。

 また、日本を「分かり合う文化」、ヨーロッパを「説明の文化」と説明し、これからの若い世代に対して「情報交換や価値のすり合わせなどの能力を持つことも必要」と対話のあり方や重要性を説いた。

提供 - 函館新聞社



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