水産物、中央卸売市場の昨年度実績まとめる

update 2004/6/7 10:03

 函館市水産物地方卸売市場(市内豊川町)と市中央卸売市場(市内西桔梗町)は、2003年度の取り扱い実績をまとめた。水産市場の取扱量は、主力のスルメイカやサケが好調で、5万1837トン(前年度比11・2%増)と4年ぶりに増加したが、取扱金額は200億3795万円(同2・1%減)と4年連続の減少。スルメやサケは単価が下落し“豊漁貧乏”となった。野菜と果物を扱う中央卸売市場は、同3・8%減の7万4372トン、金額も同4・6%減の152億3310万円となった。リンゴの数量が20%落ち込んだが、単価は23%上昇し、ほぼ前年並みの金額となった。

 水産物市場で好調だったスルメイカは、同20・9%増の8230トンで、金額も同5・5%増の17億6230万円。サケはほぼ2倍の2733トン(同91・3%増)、金額は6億9590万円(同43・2%増)だった。しかし供給増のために単価(1キロ当たり、以下同)は下がり、スルメが214円(同12・7%減)、サケは255円(同25%減)と大きく下落した。

 一方、マスは漁獲量を減らし同38・6%減の140トンだったが、金額は同17・8%減の9451万円にとどまり、単価は675円(同33・9%増)となった。

 水産物全体の取扱量は増えたが金額が伸び悩んだため、平均単価は387円(同11・8%減)となった。

 同市場は「一部のカレイや高級品は目立った上下はないが、単価はここ10年減少傾向。食の魚離れも関係しているのでは」とみており、取扱金額の増加には今後の景気の回復や「魚食」の普及も欠かせないと考えている。

 中央卸売市場は、昨年4―5月の道外主要産地の天候不順、6―8月の道内の小雨や全国的な冷夏と台風などの影響で、取扱量が減少したが、平均単価は同1%減の205円。供給減にもかかわらず、単価は横ばいだった。

 取扱量が増えた野菜は主要12品目のうちネギ、トマト、キュウリ、ジャガイモ、タマネギの5品目にとどまり、最も増加幅の大きかったトマトで同5・5%増の3261トン。減少幅が最大のハクサイは、同18・5%減の2705トンだったが、単価は前年度と同じ63円となった。

 果物の取扱量は、主要12品目で増加したのはミカン、ハッサク、ブドウ、スイカの4品目だけ。最も増加幅が大きいハッサクは同24・6%増の147トンで、金額も同20・2%増の2285万円。最も減少したリンゴは、同20%減の2564トンで、価格は1・3%減の5億4258万円。単価は23・3%増の212円となった。

提供 - 函館新聞社



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