市水道局が「マッピングシステム」運用へ

update 2004/6/6 11:00

 函館市水道局は15日から、上水道の配水管や給水管などをコンピューターで一元管理する「マッピングシステム」の運用を始める。配置図や立面図を電算化することで、漏水などの事故が発生した場合、現場や影響戸数などを瞬時に把握できる。将来的には、管理情報を活用して、震災のシミュレーションなども可能になるという。

 同システムは、網の目のように張り巡らされた上水道管の埋設状況をコンピューターで管理。配水管や給水管などの位置や太さ、口径、設置時期のほか、配水管の一定区間ごとに設けている仕切り弁の位置などを一括表示する。2001年度から電算化を始め、昨年度までに、約2億円をかけて準備してきた。

 これまでは、水道管の太さ、材質、消火栓の位置などを記した台帳(図面)約750枚で管理しており、漏水などの事故が発生した場合には、この資料の中から、手作業で該当地域を探していた。

 新システムでは、利用者の住所か水栓番号を入力するだけで検索できる。事故発生時には、戸数や範囲、閉めるべき栓の位置などが瞬時に分かり、復旧作業の迅速化が見込める。また、住宅新改築時の給水管ルート設定も容易に分かるという。市水道局は「危機管理や、市民へのサービス向上になる。業務の効率化にもつながる」と話している。

 市水道局は今後、地震など大規模災害により、同時に多数の被害が予想される際のシステム活用方法についても、ソフトウエアの構築などを検討する方針。

 下水道にも、03年度から同システム導入準備を進めている。稼働は07年度の予定。

提供 - 函館新聞社



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