三和問題・市が撤去作業終了宣言 伐根残り住民反発
update 2004/6/3 10:14
三和廃棄物処理産業(現・清算法人)の不法投棄問題で、函館市は2日、同市東山町の「ボランティア方式」による撤去作業が終了したと“宣言”した。撤去を確約していた地中の伐根は「発火の恐れがない」として掘り返さず、今後、議論の場は設けず、そのまま放置する方針。付近住民は「約束一つ守れないのか」と猛反発している。
現場に隣接するニュー東山町会に対する同日の現地説明会で、市環境部担当者が住民側に伝えた。
参加した住民が「このまま埋めておくのか」と声を荒げると、担当者は「長い年月は必要だろうが木は土に還る。そのうち、表面にも草木が生える」と返答。「周辺の状況から分かるように、土の割合が多いので発火はしない」とした。
「何が埋まっているか分からない方が発火より怖い」と詰め寄った参加者には「そんなことを言ったら山をすべて掘り返さなくてはいけない」と答え、「約束が違う」との指摘には「発火はしない」との説明を繰り返した。
3日には、市議会各常任委員会が開かれるほか、11日からは定例市議会が開会される予定。付近住民からは「議会で成果を強調するために打ち切ったのでは」との声も漏れた。
1日までの撤去量は3万2800トン余りで、市が当初推計していた1万5000トンの倍以上。予定では、5月に作業を終了することになっていた。
住民側では、近く、市に「終了撤回」の申し立てをすることにしており、議論を呼びそうだ。
提供 - 函館新聞社
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