コンビニ強盗相次ぐ、被害は1人勤務時に集中
update 2004/6/2 10:00
道南でコンビニエンスストア強盗が相次いでいる。道警函館方面本部管内では今年に入り、すでに昨年1年間と同数の4件に達している。狙われたのは、いずれも店員が1人という、深夜から未明にかけての店舗だった。いまのところ被害は現金だけだが、店員がけがを負うなどのケースが、いつ起きてもおかしくはない。被害を防ぐには複数での勤務が望ましいが、不況で売り上げ低迷に悩む各オーナーにとっては困難な状況。店側の不安とジレンマは続く。
同本部管内では2月4日の厚沢部町の事件を皮切りに、5月に入り函館市内で7、19、31日の3回、立て続けに強盗がコンビニに押し入った。4件とも発生時刻は未明で、勤務していた店員はいずれも1人だった。
被害の傾向はここ数年変わらず、同本部管内では2001、02年に事件はなかったものの、昨年は4件が起きている。いずれも発生は深夜から未明で、1件を除き、いずれも1人勤務の店舗ばかりが狙われた。
実際に被害に遭った市内の男性オーナーは「チェーンの本部や警察などからは複数勤務を求められているが、人件費の点から体制を組めないのが現実。1人勤務が危険なのは分かっているが、採算面を考えると厳しい…」とため息をつく。
また、1人勤務を導入している市内の別の男性オーナー(43)は「事件は人ごととは思えない。ただ、経営を考えると、複数の店員を置くことはできない」と嘆く。
実際に1人勤務を週に数回行っている、市内の男性店長(33)は「店では毎日、だれかが1人勤務に当たっている。事件に遭遇したことはないが時折、不審な客も訪れることがあり、やはり怖い」と話した。
一方、複数勤務を行っている市内の男性オーナー(60)は「夜から朝にかけては必ず2人の体制を取っている。日ごろから、複数の店員が居ることを印象付けられれば、被害の未然防止につながるのでは」と語った。
同本部捜査課は「やはり複数での勤務が最も効果がある。しかし、警察が無理強いすることはできず、それぞれの店舗で防犯体制を見直してもらうほかない」と頭を悩ませている。
提供 - 函館新聞社
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