ガソリン値上げ加速 1リットル現金116円も
update 2004/6/1 10:11
原油価格高騰による石油元売り各社の卸売価格値上げを受け、函館市内の小売店でガソリンの値上げが相次いでいる。レギュラーガソリン1リットルあたりの5月の市内平均現金価格は110・47円で、この1年間で最低だった昨年9月から4・8円上昇。6月からの卸売価格の値上げが発表され、5月27日にはさらに4円値上げした小売店もある。今後も小売価格の上乗せが確実視され、市民生活に与える影響が懸念されている。
原油価格の高騰は世界的な景気拡大による需要増に加え、不安定な中東情勢などが背景にある。
函館市によると、昨年9月の市内のレギュラーガソリン1リットルの平均価格は105・67円。同11月以降106円台で推移していたが、4月からは109円台、5月には110・47円と値上がりが続いている。
道南の石油小売会社123社が加盟する函館地方石油業協同組合(遠藤紘司理事長)は、「昨秋からの卸値上昇分を経営努力で吸収する限界に来ており、これまで上げ控えていた分を先立って上乗せした」とみている。
6月からは新日本石油と出光興産で卸売価格が1リットルあたり4円値上がりする。同組合は昨年10月の105・89円から今年6月までに、「市内平均で1リットル10円前後は上がる」と予想している。
市内に本社を置く新日本石油系の小売店は「今までの価格競争で抑えてきた分」との理由で、5月27日に同4円を値上げし、同116円に。6月にも同業者の状況を見ながらさらなる値上げを検討している。同じく出光興産系の小売店は「ぎりぎりの厳しいラインで価格を設定してきたが、今回の値上げには耐えられない」として、5月末の同109円からの値上げを決めた。
函館消費者協会の米田イツ会長は「原油価格からの上昇なので、さまざまな商品の価格に影響が出る」とみており、「4月からの総額表示のため、ただでさえ消費者にとって値上がり感がある。買い控えなど、経済的にもしわ寄せが出るのでは」と話している。
提供 - 函館新聞社
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