架空団体名乗り年金支払い求める不審はがきに注意を
update 2004/5/28 10:09
閣僚らの国民年金未加入・未納が相次いで発覚する中、「国民年金組合」という架空の団体を名乗り、保険料の支払いを求める不審なはがきが26日、函館市内を含む全道各地に届いた。はがきには問い合わせ先の電話番号があり、電話があった相手に対し、保険料の振り込み先を指示し、金をだまし取る手口。いまのところ、金を振り込むなどの被害は発生していないが、函館社会保険事務所(函館市千代台町26)は「明らかな詐欺行為。はがきが届いた場合は取り合わず、すぐに連絡をしてもらいたい」と注意を呼び掛けている。
「国民年金保険料お支払いについて」と題したはがきには、保険料未納のため今後、支払いがなければ年金が交付されないという内容が記載されており、「お支払いに関しご相談したい」と連絡を求めている。
団体は東京都内の住所で、相談課、徴収課という2つの電話番号が印刷されている。実際に本紙記者が電話したところ、男に名前や生年月日を聞かれた上、「あなたの未納期間は9年間で、金額は143万円」と告げられた後、「あなたの判断次第だが、老後のことを考えるなら、きょう中に半額でも払ってくれ」と迫られ、千葉県内の金融機関の口座を指定された。
市内ではいずれも未払いではない男女3人が同日、はがきが送られてきたとして同事務所に届けた。全道では札幌市5人、苫小牧市1人の計9人から届け出があったが、実際に郵送された数は相当数に上ると推測されている。
函館では届け出がなかったが、同様のはがきは4月にも道内各地に送られており、そのケースでは同じく架空の「日本国民年金組合」という団体名が使われていた。
各社会保険事務所では未納者に支払いを求める場合、はがきや電話などで連絡する。ただ、年度当初に郵送される納付書で振り込むか、事務所に直接届けるかの方法しか指示せず、新たな振り込み先を伝えるというケースは絶対にない。
不審なはがきについての届け出、問い合わせは同事務所TEL56・1161。
提供 - 函館新聞社
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