函東・北高校、統合へ初めて学校像示す

update 2004/5/28 10:07

 2007年度の統合を目指す函館東高校と函館北高校の教員らで構成する「プロジェクト検討委員会」がこのほど、統合校の目指す姿を初めて示した。単位制普通科の新学校は、進学重視をはじめとする3本の柱を軸に展開する。生徒や保護者への説明会時期も固まり、カリキュラムについても具体的な案が出るなど、その姿が徐々に見えてきた。

 検討委は目指す学校の姿として@進学重視の学校A人間性を高める学校B郷土の歴史を受け継ぎ、未来を創(つく)る学校―を柱に据えた。

 進学重視では、国公立大学を中心に希望する大学への進学が可能となるカリキュラムを編成。少人数の進路別授業で、幅広い教養と高い専門性を身に付けるとした。

 生徒の進路実現に向け、入学時の早い時期からキャリアガイダンスの充実を図ることも特徴の一つだ。

 人間性を高めることについては、1学年8クラスという道南最大規模の利点を生かし、学校行事やクラブ活動を盛んにして活力を持たせるほか、単位制の中でホームルーム活動にも力を入れるとしている。

 郷土の歴史を受け継ぐ点は、国際色豊かな函館らしく、主に英語を中心にした外国語コミュニケーション能力の向上や海外交流にも積極的に取り組み、函館市が掲げる「国際水産・海洋都市構想」とのかかわりを重視し、高大連携など地元との関係も強化する。

 また、学校評議員制度など、さまざまな形で地域の意見を聞きながら、学校評価を広く実施。地域から信頼される学校を構築していく。

 学校像が見え始めたことで、カリキュラム作りも具体的に検討が進んでいる。新学校の授業時間は55分で1日6時間とする意見が出されているほか、統合時の2年生について、できるだけ単位制に近い形でのカリキュラムを組むことが可能かどうかなどを検討している。

 検討委は、夏までに05年度入学生の3年間のカリキュラムなどをまとめ、大会場を借りて父母説明会を7月に開催する予定。中学生を対象にした説明会も8月末から9月上旬にかけて、市内を数ブロックに分けて行う。

提供 - 函館新聞社



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