ヒバ使いモニュメント、「桧山古事の森」記念
update 2004/5/27 10:10
【江差】江差町役場前に26日、苦節に絶えながら成長した樹齢約350年といわれるヒノキアスナロ(ヒバ)の変形木を利用したモニュメントが設置された。同町の椴川国有林で昨年11月、歴史的建築物の修復に使うヒバを数百年かけて育てる「檜山古事の森」の取り組みがスタートしたことを記念し、設置した。
除幕式で、檜山古事の森育成協議会会長の渡邊捷美江差信金理事長が「モニュメントが新しい観光スポットになることを期待します」とあいさつ。濱谷一治同町長は「ヒバを地域の特産材として長く後世に伝えたい」と期待感を示した。式典には、草野洋道森林管理局函館事務所長、平沼栄二檜山支庁長、飯田隆一町議会議長ら関係者約50人が出席した。
変形木は、同町椴川の町有林から運び出された。高さ4メートル、幅3メートルで重さは約2トンある。複雑な幹の形は、強風やたび重なる倒木に耐えながら、懸命に成長を続けた、たくましい生命力の証しという。同町役場は、モニュメント周辺にヒバ材で作ったいすやベンチを設置、住民や観光客に親しんでもらう。
松前城(松前町)や旧中村家住宅(江差町)など、渡島・檜山地域の歴史的建造物には、道南産のヒバ材が使われているが、修理や補修に欠かせない樹齢100年単位の大径木の供給は困難になっている。
このため、道森林管理局が、南北海道林業総合事業協同組合(小笠原弘理事長)などに呼びかけ、同協議会を結成。同町椴川の国有林約5ヘクタールを「檜山古事の森」に指定。住民主体のボランティア活動で200―400年をかけて優れたヒバ林を育成する。昨年11月にはプロジェクト始動を記念して、ヒバの苗木約600本を植樹した。
提供 - 函館新聞社
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