摩周丸の保存活用懇談会 「人件費削減が重要」など厳しい意見も

update 2004/5/26 10:07

 函館市の旧青函連絡船「摩周丸」保存活用懇談会(二本柳慶一会長)は25日、摩周丸の保存活用法について函館市への提言をまとめた。具体策を「早期実現」「中・長期実現」「実現が望まれるが困難」の3本に分けて提案したほか、管理者は「赤字を出さない意志が必要」「支出の51%を占める人件費削減が重要」などの厳しい意見を盛り込んだ。

 2002年10月から約1年半、ワーキンググループなどの会合を重ね、この日、出された最終案を了承した。

 早期実現を図る活用策としては(1)イベントなどに開放(2)摩周丸体験ツアーの実施(3)ファンクラブの立ち上げ―などを提案。中・長期では(1)夜間利用(2)観光バスの定期的乗り入れ(3)グッズ販売、実現が望まれるが困難な策としては(1)カジノ特区(2)未公開部分を利用した古い函館の街並みの再現―などを挙げた。

 経営については「教育文化施設だから利益はいらないとの考えでは破たんする」などと提言。隣接する空き家状態の商業施設「ピアマーケット」に、クラシックカーの展示計画があることにも触れたうえで、周辺施設との連動が期待されるとした。

 提言書は、6月上旬にも市に提出され、全文が市のホームページに掲載されることになっている。

提供 - 函館新聞社



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