市保健所、エキノコックス検診を呼びかけ

update 2004/5/25 13:37

 山菜採りやキャンプなどアウトドアシーズンが本格的に始まる。特に山林は、寄生虫・エキノコックスの感染源であるキツネの生息圏。キツネの子育ての時期とも重なり、えさを求めて民家近くに現れることも予想される。市立函館保健所は「キツネを見かけてもえさを与えたり、触れたりしないように。川水やわき水を飲んだことがある人は健康診断を受けて」などと呼びかけている。

 同保健所によると、市内でのエキノコックス症の患者の数は、統計を取り始めた1984年度から01年度まで累計で4人、02年度は2人だった。また、01―03年度にかけての健康診断で、5人に疑陽性反応(エキのコックス症の疑いがある)の検査結果が出たという。

 同保健所は「早期発見、早期治療が求められる病気」と強調。注意事項として▽キツネに触れない▽山菜や野菜は水洗いする▽川水やわき水を生で飲まない―などを挙げ、「過去にそうした経験がある人は健康診断(毎月第1火曜午後5時半―同7時に実施)を受けて」と呼びかけている。

 また、6月の市民健康まつりなどで健康診断を実施する予定で、6月26日午後6時から市保健センターで専門家を招いた講演会も開く。
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 問い合わせは同保健所保健予防課感染症対策係TEL32・1539。

 エキノコックス 寄生虫の一種。成虫はキツネや犬などに、幼虫は野ネズミ、ブタ、人などに寄生する。成虫は卵をつくるため、その卵が何らかの形で人体に入ると、腸で卵から幼虫になり、主に肝臓に寄生し、エキノコックス症を引き起こす。自覚症状が現れるまで数年から10数年かかると言われ、放っておくと肝機能障害が起きる。ただ、人から人に感染することはなく、早期発見、早期治療で病気の進行を食い止めることができるとされている。

提供 - 函館新聞社



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