函館の生活保護受給者15年ぶり1万人突破
update 2004/5/22 15:14
函館市の生活保護受給者数が2003年度、15年ぶりに1万人を突破し、1万370人となったことが市のまとめで分かった。受給者数の増加は8年連続で、保護率(人口1000人当たりの生活保護受給者数)は36・5人と過去最高を記録した。市福祉部は「高齢化と消費低迷の影響が強く反映された結果」と受け止めている。
03年度の生活保護受給世帯数は約6800戸で、これも過去最高。世帯の内訳は、高齢者2993戸(44・1%)、傷病者1539戸(22・7%)、母子1099戸(16・2%)、障害者502戸(7・4%)、その他650戸(9・6%)で、割合に大きな変化は見られなかった。
受給者数は1986年度の1万778人をピークに減少し、89年度には9645人と1万人の大台を割った。その後も95年度(7337人)までが減り続けたが、経済に陰りの見え始めた96年度(7412人)から増加に転じ、2002年度は9793人を計上した。
2月の保護率は37・3人で、道内全34市の中でも三笠市(同45・1)、歌志内市(同41・2)、釧路市(同38・2)に続く4位。市福祉部は「不況のほか、道南の中核都市として(高齢者らの)周辺からの流入も保護率を押し上げている」とみる。
市は本年度、約160億円の予算を計上したが、「右肩上がりの推移を考えると、今後さらに予算を付けなくてはならない」(同部)と予測。財政が圧迫されるのは避けられそうにない。
地方交付税や税収がダウンし財政事情が悪化する中、どう財源をねん出していくか。市の財政運営はさらに厳しさを増しそうだ。
提供 - 函館新聞社
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